新幹線の『のぞみ』が停車する便もあるJR姫路駅。駅前大通り前方には白鷺城の名を誇る姫路城がでんと臨める景観だ。この地に不妊治療で街への貢献を心に決め、発展し続けている不妊治療施設が今回の訪問先、Kobaレディースクリニック。駅北口より徒歩6分。東京からの道のりも、新幹線を降りて道一本曲がるだけという便利さに、お城さえ無ければここが姫路という事を忘れそうな気軽さを感じてしまいそう。この感覚こそ、近隣にとってはさらに都合の良いロケーションであるに違いない。人気、そして発展の理由はそこにだけあるのだろうか?
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Kobaレディースクリニック
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小林 眞一郎
(院長)プロフィール
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1983年、徳島大学医学部卒業。
兵庫医科大学産婦人科学教室入局。その後一年間、研修医として兵庫医科大学病院産婦人科に勤務。
1984年、関西労災病院産婦人科に勤務。
1986年、兵庫医科大学病院産婦人科に勤務(医員、助手)。
1990年、総合病院南大阪病院産婦人科に勤務。
1993年、生長会府中病院産婦人科に勤務。生長会府中病院不妊センター開設(副部長)。
2001年、同、生長会府中病院不妊センター(部長)を経て、2003年(平成15年)6月、Kobaレディースクリニック開設
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サッカー好きのドクターが見せる和の落ち着き
不妊に悩むカップルであれ、Jリーグ発足14年、サッカーファンは決して少なくないことだろう。
噂に聞く小林院長は大のサッカーファン。Jリーグ観戦に日本中のスタジアムを巡る趣味を持つという。一体どんな人だろう?
実際にお会いすると、先生はざっくばらんで面白く、診療でも患者様の心配には質問をして、その心配の解決についつい時間をかけて話し込んでしまうという。
そのためか、開設しているカウンセリング教室に通院患者の姿はほとんどなく、他院の患者様か、これから治療を考えている方だという。つまりは既存の患者様にはインフォームドコンセントが十分にできていると評価をしてもよいのだろう。なるほど、その言葉にクリニックの性格がうかがえた。
そんな院長が自分でデザインした待合室は、クリニックのロゴマークと同じ黄色と黄緑を基調としたソファーが置かれ、華やいだ春の菜の花畑のイメージが軽やかで実に明るい。とくに入口脇の花をあしらう飾り物に何よりも和の和みを感じるのは私だけだろうか?
そう、それさえ先生の手作りというから、『ここは気負わず落ち着ける!』気持ちになる。
この気持ちって、実は治療にも当てはまる大切なこと。ドクターは、何気なく患者をアシストし、そのハートを伝えているようでもあった。
一日の患者数、70名を超える
卵診療で忙しい院長を待つ間、1人の女性が来院した。どうやら以前にここで治療をされ、無事に出産したことの報告とお礼のようだ。
受付の女性も喜んでいる。それを見て私たちも嬉しくなってきた。
そういえば、ホームページで院長の抱く赤ちゃんも、『子供への夢』が叶った患者様と、それをともに喜ぶ姿だった。
この流れこそ、社会が必要とし、安心して喜び合える不妊治療。今や行政が治療費を助成する不妊治療の最大の目的であり、理想であって欲しいと思った。
ほどなく院長室で話を伺うと、その素顔とクリニックの現状が一段と見えてきた。
実に一昨年のクリニック開設以来、順調に患者数も増え続け、診療を円滑に行なうためのスペース拡張とスタッフ増員を必要とするところまで来てしまったのだ。
それが、1日の平均患者数70名を超える今であり、優秀なスタッフも集まりだしていた。
得意とするのは凍結胚移植

Kobaレディースクリニックが得意とするのは凍結胚移植法。これにより胚と周期と子宮内膜の条件を揃えることができ、結果として高い妊娠率が得られている。(グラフを参照)
ラボで培養士が語った。
「私たち培養士は、卵の質をよくすることはできません。今ある状態から質を落とさずに培養していくのが私たちの責任です。そして的確な状態で移植するまで、しっかりと管理していきます。当院での凍結胚移植は急速凍結(ガラス化保存)法で、高濃度の凍結保護剤で処理しながら急速に凍結することで細胞を損傷させることなく凍らせています」
現在、凍結胚移植を取り入れている病院からは、新鮮胚に比べて「妊娠率が高い」との声があがっている注目の移植法だ。
新鮮胚移植との大きな違いは、母体の環境を十分に整えてから移植することができるという点で、ある意味先端治療の主流をなす。このため、Kobaレディースクリニックでは高い妊娠率が得られているということだ。
私たちの前でデモンストレーションを見せた培養士は、以前の勤務先から鍛え上げられてきているのかエリートの顔を見せていた。

不妊治療を経験する看護師が仕事に就く

集合写真を撮る際にもスタッフはみな明るく、屈託の無い笑顔を見せ合う様子からもチームワークの良さが伺い知れた。
院長のお人柄か、更なるスペシャリストも集まりだしていた。前記エンブリオロジストも然り、不妊ではピアな看護師のAさんもその一人。神戸で3度のIVFを行ない、妊娠まで(流産という結果ながら)の体験は、きっと同じ患者様の心に響く看護を実現することだろう。
院長が語ること

日本が体外受精を始めた時(20年前)から不妊症に関わり続けてきた院長は、運命に導かれるように産婦人科医になり、不妊治療に携わるようになったという。
その携わりを聞けば、日本の不妊治療の歴史さえ鮮明になってくる。その下積みを経験している院長が強調する妊娠への条件は、
1、いい胚であること
2、移植のホルモン的な条件がいいこと(いい周期であること)
3、子宮内膜の状態がいいこと。
この3つの条件をそろえることが必要で、その治療に重要なのは妊娠率を上げるための治療ではなく、その人にあった治療。
つまりは1人1人がターゲットであり、その人自身のスコアリングやバックグランドから治療方針を作り上げていくことだという。