不妊治療Q&A01

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Q1)高度生殖医療(ART)について

Q5)IVFを何度受けても着床しないのですが

Q2)体外受精の新しい治療法について

Q6)加齢によって採卵できる卵胞数は

Q3)受精卵のグレードについて

Q7)体外受精は何歳まで

Q4)体外受精の際、分割卵ができないのですが

Q8)年齢によって体外受精の手法が変わりますか

Q9)体外受精を実施するクリニックによって妊娠率はかわりますか

Q1)高度生殖医療(ART)について


 1978年に英国で初めて体外受精・胚移植による妊娠が成功しました。以来、先進の技術を駆使して不妊を克服する治療法が開発されてきました。これを生殖技術(ART)といいます。この中には、GIFT法(配偶子卵管内移殖)や体外受精(IVF・ET)、顕微授精(ICSI)などが含まれます。

Q2)体外受精の新しい治療法について


●アシステッドハッチング
●胚盤胞移植
●共培養法共同培養法
●MESA、TESE
■将来、実施可能な方法として
●卵子の凍結保存
●卵細胞質の移植
があります

●アシステッドハッチング

 胚は子宮内膜と接すると、卵子を覆う透明帯の一部が溶けて胚が外にでていき、子宮内膜の中に潜り込んでいきます。ついには子宮内膜の細胞に根を這わせるようにしてしっかりと子宮と結びつきます。これが着床ですが、それに先だって、透明帯が溶けて胚が外にでていくことを孵化(ハッチング、hatching)といいます。この孵化がうまくいかないと着床までには至りません。孵化しやすいように、透明帯にあらかじめ穴を開けておく方法が考えだされ、これをアシステッドハチングといいます。通常の移植を何回か行っても妊娠しない場合はこの方法によって妊娠する場合があります。

●胚盤胞移植

 自然の妊娠の場合は12分割から16分割の状態(桑実胚という)で子宮に現れ、着床する頃には胚盤胞という段階で着床するといわれています。体外受精ではそれよりも早い段階(通常4分割になった段階で)子宮に戻しています。
 最近は培養液の改良などで、採卵から4〜5日後まで培養が可能となり、より、分割の進んだ段階で移植ができるいようになりました。これが「胚盤胞移植」です。より自然の状態に近い状態で移植が可能になったといえ、通常の体外受精では妊娠しない場合は胚盤胞移植に切り替て妊娠しているケースも増えています。

●共培養法共同培養法

 体内の細胞(卵管上皮細胞)などを培養液に添加した培養液で受精卵を培養する方法です。受精卵は胚盤胞まで培養され、子宮に戻されます。これまでの人工培養液と異なり、患者自身の子宮内膜細胞を用いている点で、より体内にちかい状態をつくりだすことができると考えられています。
 ただ、この方法は高度な技術が必要なので施行できる施設は限られています。

●MESA、TESE

  男性不妊に用いられ、精液から精子が取り出せないときに用いられます。
 精子は精巣でつくたれたのち、精巣上体を10〜20日かけて通過する間に成熟していきますが、この精巣上体から直接精子を採取して顕微授精する方法がMESA、TESEです。精巣上体にある精子を針で採取して卵へ注入する方法が精巣上体精子採取法「メサ」(MESA)で、精子になる前の丸い精子細胞を用いて卵に注入する方法が精巣精子採取法「テセ」(TESE)です。
 精子をつくる機能は正常に働いているにも関わらず、精子を運ぶ管が詰まっていて精液中に混ざらない場合や、造精機能が低い場合も、精巣に精子がみつかりさえすれば、MESA、TESEによって顕微授精が可能になります。

■将来、実施可能な方法として/
●卵子の凍結保存

 精子や受精卵については凍結することで長期保存することができます。ところが、卵子についてはなかなかうまくできませんでした。卵子は染色体が不安定で壊れやすいため、凍結、融解が難しいのです。その後、技術開発が進み、畜産業の世界では卵子の凍結保存にも成功しており、ヒトの卵子に応用することも可能といわれています。
 卵子の凍結保存が可能になることで、さまざまメリットがあります。たとえば、卵巣を摘出しなければならないような病気の際、卵子を凍結保存しておけば、あとから妊娠も可能です。卵巣の病気や抗がん剤、放射線治療などで将来、妊娠が危ぶまれる人にとっては朗報といえます。
 また、若い頃に卵子を凍結保存しておけば、年齢がある程度高くなってからでも妊娠することが可能です。卵の老化による妊娠率の低下が避けられるので、40代、50代の妊娠も可能性も広がります。

●卵細胞質の移植

 この方法は加齢による卵子の質の低下を改善する方法で、卵子の細胞質に、若い卵子の細胞質の一部を注入することにより卵子が若返り、妊娠率が上がるといわれています。ただ、この方法では第三者からの卵子の提供が必要であるため、現在の日本のガイドラインではいまのところ、実施することはできません。

Q3)受精卵のグレードについて教えてください


 胚の質についてはおおよそ5つのグレードを設けています。受精卵の分割が均等で、周囲にフラグメンテーションが少ないものほどよく、移植する際はグレードの高いものから選びます。ただし、グレードがよくても100%妊娠するとは限らず、また、グレードが多少悪くても妊娠する場合も少なくありません。妊娠は胚のグレードだけで決まるものではなく、総合的なからだの状態のよしあしが関係していると考えられるからです。ですから、グレードだけに囚われることはなく、あくまで参考程度に考えておくとよいでしょう。

Q4)体外受精の際、分割卵ができないのですが、どんな理由が考えられますか?


 精子を卵子といっしょのシャーレに入れて受精しなければ、精子の受精能が低い診断されます。その場合は卵子の中に直接、精子を注入する顕微授精によって受精させることができます。そのほか抗精子抗体など免疫的な原因によって精子が卵子に侵入できない場合が考えられます。

Q5)IVFを何度受けても着床せず、悩んでいます


 体外受精でもっともハードルが高いのは着床の段階だといってもいいでしょう。全周期の96.5%が採卵まで進み、81.2%が受精に成功します。ところが、受精卵を移植して妊娠にまで至るのは22.3%と、ここで大きく落ち込みます。さらには妊娠が流産に終わってしまうこともあって、出産まで無事辿り着くのは15.7%ほどです。
 体外受精のプロセスのなかで、一番難しいところは、受精卵を戻したあとの着床だといえます。受精卵の移植後は、hCGの注射、プロゲステロン製剤の服用などでフォローしますが、これといった決定打がないのが現状です。着床に関して、今後の研究が大いに待たれる部分です。

Q6)加齢によって採卵できる卵胞数は減ってきますか?


 精子は毎日つくられますが、卵子は生まれたときに卵巣にあるだけで、年齢とともに減っていく一方です。思春期になり、排卵が始まる頃には卵子の数は20〜30万個前後になります。
 そのなかから一生のうちに排卵されるのは400〜500個といわれます。排卵によって卵巣のなかに貯蔵されている卵子もどんどん失われますから、年齢が高くなれば、残っている卵子の数も減って来ます。それにしたがい、育つ卵胞の数も少なくなり、周期によって無排卵になることもあります。最終的には卵胞を使い切ると閉経になります。加齢によって採卵できる卵子の数が減ってくるのはやむをえません。

Q7)体外受精は何歳までできますか?


 排卵がある間は体外受精は可能ですが、妊娠率を見ると、40歳以上になるとは妊娠率ががくっと低下することも確かです。正確には38歳以降になると、加齢による卵子の質の低下が顕著になり、妊娠率が落ちてきます。ただ、注射によってホルモンを補充し、母体の環境を整え、妊娠にするケースもないことはありません。
 個人差もありますので一概にはいえませんが、40歳を過ぎると難しいということはいえます。
 排卵がある間は体外受精は可能ですが、妊娠率を見ると、40歳以上になるとは妊娠率ががくっと低下することも確かです。正確には38歳以降になると、加齢による卵子の質の低下が顕著になり、妊娠率が落ちてきます。ただ、注射によってホルモンを補充し、母体の環境を整え、妊娠にするケースもないことはありません。
 個人差もありますので一概にはいえませんが、40歳を過ぎると難しいということはいえます。

Q8)年齢によって体外受精の手法が変わりますか?


 採卵、受精、胚移植という基本的な操作はかわりませんが、排卵誘発の方法がその患者さんに合ったものを選択していかざるを得ないでしょう。
 加齢によって卵巣の反応は低下してくるので、それに見合った方法を考えます。年齢の高い方の場合、ショート法やクロミッドによって体の負担を少なくする方法などがあります。

Q9)体外受精を実施するクリニックによって妊娠率はかわりますか?


 1回の胚移数当たりの妊娠率は平均すると22%前後といわれていますが、施設による差があることも事実です。これは医療側のテクニックのレベルの差も考えられますが、もう一つは治療を受ける患者さんの側の条件によって大きく左右されます。たとえば、35歳以上の人や、これまでの治療経験が長いなど難治性の患者さんを多く抱えている病院では妊娠率は落ちます。

不妊症の原因はひとそれぞれ、頑張って治療に臨みましょう

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