20代・30代・40代、どの年代でも妊活度に合わせた治療をオーダーメイドで実施します...②

松本レディースクリニック副院長 松本玲央奈先生のお話

2018年11月発行『i-wish ママになりたい 20代・30代・40代の不妊治療』

治療に厚みが増し、成績アップ

■治療に厚みが増し、今まで着床で苦労していた方も妊娠がみられるのですね。

はい、そうです。

 東大医学部附属病院の着床外来がヤフーニュースにもでましたが、これは着床に関する因子を見つけ、治療することで、妊娠率が30%高まったとする報告です。

 当院でも行うことができます。他にもERAという検査があります。

 このERAという検査は女性の着床時期と移植日のズレを見つけるもので、見つかった場合に、移植日を補正することで、約30%程度妊娠率が向上したというデータがあります。

 それぞれ別の視点からの3割3割ですから、それらを合わせて行うことで、非常にいい成績を今のところ出しています。 

 内視鏡で子宮環境を整えることも大切で、子宮鏡でいかに診断していけるかが重要になってきます。

 移植の時期、子宮内環境、その両面からアプローチしていくことが非常によい結果につながっているものと考えます。


20代、30代、40代皆に言えること

■それは、20代、30代、40代の方すべての患者さんに適応することですね。

年齢的な要因で、循環器系や血流の問題で子宮内膜の機能が落ちることはあるかと思います。苦戦する人もいますが、かつては内膜の厚さだけで判断していた着床環境も、当院の検査などを合わせて行うことで治療を行い、全年齢層で成績がアップしています。

 ですから最初に話したAさんもBさんも、選択が間違っているということはなく、AさんにもBさんにも選んでいただける治療のカードをいかに持っているかが大切なことだと思います。

 その意味では、患者さんもしっかりした情報を持っていることも必要です。


不妊セミナーで情報を提供

■不妊セミナーは、患者さんがしっかりした治療の選択ができるよう、情報提供の場となるのですね。

色々な情報が溢れていますから、患者さんたちには、まずはしっかりした情報を得てもらえるよう、勉強会で説明をします。そこで患者さんは知識を得て、自分にあった治療をイメージできるようになるでしょう。


20代・30代・40代、どの年代でも妊活度に合わせた治療をオーダーメイドで実施します...①


松本レディースクリニック 松本玲央奈先生のお話

2018年11月発行『i-wish ママになりたい 20代・30代・40代の不妊治療