できるだけ良い精子を選別するのが役目です。...③

元町宮地クリニック 宮地系典先生のお話

2019年1月発行『i-wish ママになりたい 男性不妊の検査と治療』

どのような原因が多いのでしょう?

精索静脈瘤は、男性不妊の3割から4割を占めています。

 残り7割ほどが乏精子症、精子無力症、無精子症などです。原因がよく分かっていない特発性男性不妊症が多いです。その他にED(勃起不全)や性交不能などがあります。この場合にはバイアグラの処方やテストステロンを上げる治療などで対応し、運動をして筋力をつければ夫婦で頑張ることも可能になり、自然妊娠が期待できます。

 当院の看護師は不妊カウンセラーの資格を持っており、カウンセリングの対応が効果ある場合もあります。

 あとは、逆行性射精といって膀胱の方に精子が入ってしまう症状もありますが、この方は少ないです。

 こうして不妊の原因の半分は男性側にあるというわけです。


EDの方は多いのですか?

そうですね、比較的多いのですが、EDの方は精子が採れさえすれば、あとは不妊治療で期待できます。


最後に

精子の状態が今どのような状態かを検査して、どのようにいい精子を選んであげるかに、これからも努めていきます。近隣の婦人科・不妊専門医とタイアップして患者さんの妊娠率アップに貢献できるようにしていきたいと考えています。 

 連携という意味では、ご紹介いただいた方から精子を採って、治療施設に届けることも行っています。

 今後も生殖医療の場で、泌尿器科と婦人科連携は大切なことと考えています。


できるだけ良い精子を選別するのが役目です。...①

できるだけ良い精子を選別するのが役目です。...②


元町宮地クリニック 宮地系典先生のお話

2019年1月発行『i-wish ママになりたい 男性不妊の検査と治療